2023 広島県公立入試結果総評

高校入試情報 / 広島県の公立高校

2023 広島県公立入試結果総評

2023年度入試 結果総評

広島県の公立高校入試は令和5年度から選抜方法が大きく変わりました。これまでは、推薦入試であった選抜Ⅰが2月上旬に、一般入試であった選抜Ⅱが3月上旬に実施されていました。令和5年度からは2回の入試が一本化されて、2月27日(月)から2日間(学校によっては3日間)の日程で一次選抜(一般入試)が実施されました。

令和5年度の1次選抜の最終志願者数は全日制で14,938名。全日制の定員の合計は14,870名で、志願倍率は1.00倍でした。最終的な受検者数が14,763名だったため、受験倍率は0.99倍でした。昨年(令和4)年度)は一般入試である選抜Ⅱの志願倍率が1.02倍で、全日制全体としては志願倍率が下がっています。広島県の公立高校入試は2006年度からすべての県立高校の学区が廃止され、通学区域が全県一円となっているため市内の人気校の倍率が高くなる傾向にあります。全体志願倍率は1.00倍ですが、トップ校である基町高校(普通)は受検倍率が1.24倍。2番手校の舟入高校(普通)が1.51倍。その他、国泰寺高校(普通)1.50倍、皆実高校(普通)1.55倍など、市内の人気校は倍率が高くなっています。

主要校の令和5年度の定員と受検倍率
学校名 学科(コース) 入学定員 受検者数 受検倍率
広島市立基町 普通 320 397 1.24
広島市立舟入 普通 280 423 1.51
広島国泰寺 普通 240 359 1.50
広島皆実 普通 240 372 1.55
広島井口 普通 320 429 1.34
広島観音 総合学科 280 404 1.44
安古市 普通 320 330 1.03
祇園北 普通 280 276 0.99
海田 普通 240 204 1.28
五日市 普通 240 275 1.15

平成26年度から平成29年度にかけては、入試問題は難化傾向にありました。平成30年度以降からは、平均点が少しずつ上昇し、令和2年度入試までその傾向が続きましたが、一昨年、昨年と平均点が下がりました。

今年は各科目とも昨年より平均点が上がりましたが、それでも数学と英語は半分以下。全科目合計でも半分以下です。他都道府県と比較しても平均点が低いですが、広島の入試問題の難易度が高いということではありません。

応用問題のように問題のレベルが高く解くのが困難な問題が出題されるというわけではなく、長文の問題が多いために設問の意図の理解や条件の整理が難しかったり、記述問題の割合が高いために解答のまとめ方が難しかったりすることなどが理由として考えられます。問題文を丹念に読み解く力や、条件を整理する力、そして自分の解答をまとめる力をしっかりつける必要があります。

※ ←スワイプしてください。→

広島県公立高校入試選抜Ⅱの平均点推移(各50点、250点満点)
教科 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 R2 R3 R4 R5
国語 32.1 31.5 28.8 25.6 23.9 23.5 23.6 26.5 21.5 24.6 26.2
社会 26.7 30.8 25.7 21.2 19.3 18 21.6 22 26.5 23.3 25.8
数学 23.7 27.3 30.1 24.8 23 22.4 21 28.2 21.1 20.2 22.6
理科 27.4 25.3 23 19.7 17.1 19.1 23.3 28.6 24.4 18.8 25.3
英語 21.3 24.4 26.3 23.7 15.9 24.4 21.3 23.9 21.1 20.4 24
合計 131.2 139.3 133.9 115 99.2 107.4 110.8 129.2 114.6 107.3 123.9